there is no wordの歌詞がとても好き

タイトルの通りです。

タイトルをもっとわかりやすく書くと「同人音楽サークルのSOUND HOLICのthere is no wordという曲の歌詞が好き」という話です。

この曲はアルバム「紺-KAN-」に収録されており、ボーカルは3Lさんです。アルバムの大トリを飾ります。他の曲もいい曲ばっかりだから最初から最後まで聞いてください。

本題に入りましょう。歌い出しから順番に歌詞を追いながらここ好きポイントを挙げていきます。歌詞の解釈はあくまで僕個人のものなので100人が聴けば100通りの解釈があることを了承した上で読んでください。

 

1番Aメロ

ただ あなたを見つめるだけで
ああ 胸が苦しくなるのに
また 本音を誤魔化しながら
緩やかな空回りを繰り返す

 

はい。この歌は片想いの歌です。この曲全体を通して「素直な気持ち」や「愛」などは非常に重要なキーワードになっていきます。

 

Bメロ

天邪鬼なわけじゃないけど 
現状(いま)が壊れるのが怖くて
素直な気持ちを飲み込んでしまう
そんな自分が少しキライ

 

この歌の主人公の心情が本人の視点でストレートに語られます、というかこの曲は全体的にストレートに気持ちを伝えられない、苦しい片想いの気持ちを歌っています。もう好き。「そんな自分が少しキライ」とか臆病な自分が嫌になるの本当に切ない片想いの歌〜〜〜〜って感じで好きです

 

サビ

 

"How can I be myself?"

あなたに伝えたいのに
口に出せない言葉がある
心の深い場所で
凍りついて溶けてくれないの

 

サビの入り、コーラスで入る英文ですがめちゃくちゃ意訳すると「どうしたら素直になれるの?」ってことですかね。英語苦手…

コーラスでこの歌詞が出てくるのが、漏れ出した心の奥の気持ちって感じで本当にいいんです。

サビの前半はタイトルの「there is no word」につながる部分ですね。言葉にして伝えたい思いが伝えられない、なので「言葉はない」なんですね。サビで綺麗につながる構成好きです。

サビ後半の「凍りついて」という表現も本当の気持ちを閉ざしてしまうということを詩的に表現していて日本語って美しいなぁと感じられて好きです

 

2番Aメロ

この 切なく揺れる想いは 
そう いつまでも隠し切れない 
でも 確かな希望(のぞみ)がなくて
あやふやな先送りを繰り返す

 

1番のAメロと結果としては同じで、気持ちを伝えられずに相手との関係を進められない日々が続くということなんですが、気持ちを誤魔化し続けるうちに相手が自分の思いに気づき始めてるかもしれない、でも確信が持てない、と変化を感じさせます。

 

Bメロ

ほんの僅かな勇気があれば
夢の未来が手に入るの?
無責任なくらい明日を信じる
たくましさが わたしも欲しい

 

Aメロの「確かな希望」からつながってくる部分です。「ほんの僅かな」勇気さえあれば伝えられるほど伝えたい気持ち=相手を想う気持ちが強いことが感じられます。ここ好き。

わたし「も」という表現から何か、もしくは誰かしらへの憧れを感じられます。ここ好き。

 

サビ

"I don't know what to say"

あなたに伝えなくちゃ
けして癒えない痛みがある
羽ばたき忘れたまま
傷だらけの片翼の天使

 

「なんと言えばいいんだろう」けれど「伝えなくちゃけして癒えない痛みがある」んです。もちろん片想いの心の痛みでしょう。失恋の恐怖などが1番でメインに歌われていましたが、それよりもずっと続く片想いの心の痛みが辛い。そんな思いを感じます。本当にここ好き。

後半の暗喩は主人公の心だと僕は思います。

「羽ばたき」は気持ちを伝える喜び、「傷」は先ほども言ったように片想いの心の痛みだと思います。そして最後の「片翼の天使」、これは満たされない心の暗喩ではないかと思います。相手に気持ちを伝えて、相手から気持ちが返ってくることでようやく満たされる、そんな心の状態の表現だと思います。この表現、大好き。

 

ラストBメロ

"I want to be true"
"Never give up on my dream"

「愛の形は様々だ」と
自分自身に言い訳して
素直な気持ちを見て見ぬふりする
そんな日々は終わりにしたい

曲としてラスサビに向けた部分で、歌詞でも主人公の心情に大きく変化が起こっています。「愛の形は様々だ」=片想いでもいいと空回り、先送りを続けていた日々を終わらせようと決意します。2番で「勇気が欲しい」と言っていたところからこうくるの本当に良い……好き…… もう好きしか言ってねえなこいつ

 

ラスサビ

"Just need to be myself"

あなたにこの想いを
伝えたくて 届けたくて
繋いだ手の温もり
今さらもう言葉はいらない

永遠(とわ)の鐘が鳴り響く様に
鼓動が熱く高鳴る
言葉じゃ伝えきれない
愛しさまで伝える温もり
ただ あるがままの愛

「素直になればいいだけ」(めっちゃ意訳)から始まるラスサビです。

気持ちがあふれて、相手の手を繋ぐ。愛しさが伝わる。「もう言葉はいらない」と、1番のサビとは「there is no word」の意味が全く異なってきます。この変化はこの歌の中で僕が1番好きな部分です。決意を固めて言葉ではなく行動で想いを伝えることによって、言葉よりも強く伝わる、だから「言葉はない」とこういう締まり方をするんですね。タイトルと歌詞の結びつきが素晴らしい歌だと思いました。

 

ここまで歌詞だけについて色々書きましたが、冒頭でも言った通り歌詞の読み取り方は100人いれば100通りあると思います。なんなら別の日に聞いて別の解釈がある可能性を見出すことだってあると思ってます。ぜひ自分でこの歌を聴いて色々自分で感じ取って欲しいなと思います。文章で読む歌詞と実際に聴く歌は別物ですし、実際に歌詞の世界を鮮やかに表現されたボーカルを聴くことでわかることは間違いなくあります。

 

今回は前回と打って変わって全然音ゲー関係なくオタクがただ好きなことについて書きました。またなんか書きたいことあったら更新します。ばいばい